2006年3月18日

ヘヴンズ・クライン

●この記事は、別のサイトで掲載していたものです。

ヘヴンズ・クライン―ハイスクール・オーラバスターヘヴンズ・クライン―ハイスクール・オーラバスター
若木 未生

集英社 2000-07
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今回のオーラバは読んでいてホッとできるシーンが多かったですね。彼らの新たな出発---そんな作品でした。十九郎は西城くんという、言って見れば、斎伽のしがらみとは全く関係のない人に、自分の関わっているものの一部を明かすことになるのですよね。…そして、「デュナミス」では、亮介の新たな生活が始まって…。そして、ハツリという女性に、これもまたやはり自分のかかわっているのものの一部を見せている…(私はそう思う)。---こうして見ていくと、これから、少しずつ、ある意味閉鎖的だった術者たちの世界が広がって行くのではないかな、と思わせられました。どんな自分でも、受け入れてくれる人はいる。もちろん、受け入れてくれない人もとても多いのだけれど…。それには自分も心を開いていかなければ、何も始まらないのだろう…。本当の自分を見せることは、時にはとても勇気の要ることがある。私は私、そんな風に思ってはみても、やはり一人はいやだし、大切な人であればこそ、その人を失いたくないからこそ、臆病になってしまう自分がいて…。そんなことは人間として当たり前だと思う。それは十九郎もたち同じ。けれど、私は、その勇気を出して新しい世界に踏み出すときっていうのは必要なんじゃないかって思ったりする。特殊だから、同じだからということで固まって傷をなめあうこともある時期には大切だけど、やはり人はいつしかオトナになっていくのだし自分たちの世界だけじゃいられなくなる…。少しずつ、それぞれが心に負った傷が、オトナになる過程で癒えていくといいな、と私は思います。その意味では一番希沙良がその域に近いかな。それに亮介ががんばって続いているかんじ。
(あ~なんか今回の私の文章ってちょっと理屈っぽい^^;)

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炎獄のディアーナ

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炎獄のディアーナ―ハイスクール・オーラバスター〈前編〉炎獄のディアーナ―ハイスクール・オーラバスター〈前編〉
若木 未生

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このシリーズは、今読み直すととてもとても深いですね(^^;)
…ここの巻の主役は誰かと考えると、忍様のような気もしますが(忍様の独白から始まるし)…でも、やはり「ディアーナ」冴子ちゃんが1番の鍵となりますよね。ここでは、それまで謎だった冴子ちゃんの正体が明らかになったりする…。(初めて読んだとき、途中で、もしかして冴子ちゃんが九那妃か!?と思わせる場面もあってはらはらさせられたことを覚えています。)忍様の妹にして妻となるべき者…。本家が狂ってる…ってことが初めて話に出てくるのもこの巻ですね。(確か)
今回、1番見ていて安心できたキャラ…それは希沙良です。彼の存在はあの状況において救いでしたね。
そして、今回の1番不幸者(笑)諒ちゃん。諒ちゃんと亮介とのやりとりが、すごく印象に残ります。お互いにすごく大事に思ってるけど、大事にし方がすれちがってばかりいて…。
それにしてもせん司の熾炎斬に3度もやられて1度死んだという…。そのあとの苦しみようもとても痛々しかったです…。いつもながら哀れ(^^;)でも生きててよかった。しかし、未だになぜ諒ちゃんは冴子がいなくなっても大丈夫で亮介がいなくなると慌てるのがなぜだかはっきりと分からない…。誰かこんな私に説明して下さる方、いらしたら、お願いします(^^;)

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十字架の少女

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十字架の少女―ハイスクール・オーラバスター十字架の少女―ハイスクール・オーラバスター
若木 未生

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題名の「十字架の少女」というのは彩ちゃんのこと、ですよねぇ?
この場合の彩ちゃん=十字架=諒ちゃんの罪、ということになるのかな…?諒ちゃんの罪。なんだかこの巻の諒ちゃんは…「お兄さんは心配性」(ネタが古い?^^;)って感じだよねぇ。妹をオトコにとられちゃならん!ってヤキモキするという(笑)
彩ちゃんも術者であることはこの巻で分かるけど、でもそれだけじゃないような気がする。(これは未だに不明なのじゃ~)
彩ちゃん、こうなる前(事件の前)はどんな子だったのかなぁ?ちょっと見てみたい。96ページで「やめてやめてお兄ちゃんをかえして」って叫ぶところがあるよね。もちろんそれは亮介が見た夢の話で、本当かどうかはわからない(って諒ちゃんも言ってた)けど。彼女が今の半分夢の中にいるような状態じゃなくて「水沢彩」としての自我がきちんとある彩ちゃんに戻る日はくるのだろうか?神聖な雰囲気の彩ちゃんもいいけど、それより生身の彩ちゃんに会いたい。ま、純粋なのは同じだろうけど、ね。
多分亮介が言ったように、彩ちゃんは「諒の事を赦す」ためにこうなったんだと思う。

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セイレーンの聖母

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セイレーンの聖母―ハイスクール・オーラバスターセイレーンの聖母―ハイスクール・オーラバスター
若木 未生

集英社 1990-03
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この巻での主役は…希沙良と十九郎でしょうか?
この2人の結びつきは、本当にすごいと思います。希沙良がまだ9歳で、言いたいことをたくさん飲みこんでいたとき、おざなりの言葉じゃなく、ただ、「好きだよ」と言って救いの手を差し伸べてくれたのが十九郎。
なんと言うか…希沙良が9歳っていうことは十九郎は10歳でしょ??その時は多分、十九郎自身も何か彼なりに重いものを感じていたのかもしれない、なんて勝手に思います。少し意地悪く言うと…、十九郎は希沙良を守ることで自分の存在価値を確認していたのかもしれません。この時にはあまり深くは感じないのだけれど…。
夏江さんも「希沙良がいたから十九郎は救われている」と言っています。自分が誰かに必要とされていること、守りたい者がいること、それは強さに変換されるのだと思います。それが、よく言われる、「母親の愛情」というものなのかもしれません。それは、自分のエゴと背中合わせなのかもしれないけど…。
十九郎の愛情も、そんな一面もあるのではないでしょうか?希沙良を哀れむのではなく、それを超えたところで受け入れている、というのは亮介が言っていましたが…、これもすごいなぁ。やろうとして、すぐにできるものではないですよね。ほんと、「すごい」。この一言につきます。

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天使はうまく踊れない

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天使はうまく踊れない―ハイスクール・オーラバスター天使はうまく踊れない―ハイスクール・オーラバスター
若木 未生

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●このシリーズの第1巻。まだそれぞれのキャラのイメージが固まっていない時期のようで、今じゃ「絶対こんなこといわないよなぁ~」というのもあったりする。
それはそれで楽しい♪

この巻はまず、このシリーズの題名にもなっている術力中和力者(オーラバスター)亮介くんと諒ちゃんたちの出会いの話、という感じかな?
このころはまだ冴子の正体もわかっていなかったのだねー…。その他いろんなことがまだナゾのままです。
今考えると逆にいろいろな事情が呑みこめてきますね…。深刻なことは起こらないし幸せそうなんだけど、やはりまだ、それぞれの傷を抱えたままで…だから幸せじゃない。そんな気がします。
あと、ここまで悪役が「モロ悪役!」っていうのも今からすると新鮮。宮倉先輩(いや、センリか?^^;)…。

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